手紙【読書】


著者:東野圭吾

総評:★★★★★++A

皆さんが絶賛するだけあります。いろいろ考えちゃう事もあるし『どうして世の中、こうなんだ』って叫びたくもなるけど、やはり、それが人間なんでしょう。差別するのが人間。区別するのが人間。選り分けて、選んで、気を使う人、本心を打ち明ける人、警戒する人、軽蔑する人、愛する人、どこかで人と境界線を引くのが人間のサガ。どんなに分け隔てない人でも極端な話、自分と他人の境界線はあるはず。だから私はこの世の中から差別やいじめがなくなるなんて、決してないと思います。

そして、それは仕方ないことなんです。

それが人間なのだから。

本の内容は、弟の大学入試のお金欲しさに強盗に入って、誤ってそこに住んでいた夫人を殺してしまった兄が獄中から弟に送る手紙と、強盗殺人者の兄を持った弟の波瀾万丈の人生を描いています。もし、私の兄が人殺しで、私に守らなければならないものがあったとしたら、私はどうするだろう…。しかもその人殺しが、もし私の為であったとしたら…。答えは出ない。この小説の終わりに『声が出ない…』と書かれてあったように答えが出ない。

兄が送る弟への手紙。最初はひらがなだらけで、私はどうして、こんなにひらがなばかりなんだろう、と思いましたが兄はもともと勉強が嫌いで、学問は弟に任せて自分は力仕事ばかりしていた為に、学校でほとんど勉強をしていなかったのです。兄は手紙で『おれは馬鹿だ』と何度も書いてますが、本当に馬鹿なら何度も書く手紙の文法や漢字に進歩はないはず。なのに話の終りの頃になると難しい字も漢字で書いて、文章もまとまるようになってくるあたり、もっと違う家庭で生まれていたら、きっと違う人生が待っていただろうに…。そう思うとやはり胸が締め付けられます。
考えてしまう物語 | comments(2) | trackbacks(0)
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Comment
姫ちゃん こんにちは♪
私、本は読んでいませんが 映画見ました
弟が漫才をしに刑務所にやってきて お兄さんの前で回りの人を笑わせる中 お兄さんはぼろぼろ涙流しながら手を合わせていました
その姿がとても印象的です
誰も守ってくれない とか それでも僕はやっていない など ホントに犯罪は犯罪を犯した本その回りの人人とまた被害者のご家族など いろんな人が不幸になりますよね
長くなってごめんなさい 昨年 我が街で4人の若者の乗る軽自動車が大橋の上で橋に激突して 後部座席にのる20才前の男女が亡くなりました
そうして 運転していたのは まだ仮免中の女の子
その車は助手席に乗っていた男性のものでした
亡くなったひとりと女の子は同じ町内に住んでいました
最近知ったのですが 今年になって 運転していた女の子が自殺し 後を追うように車の所有者の男性も亡くなったそうです
なんとも言えない事故です
その時 男性が車を女の子に運転させていなければ…みんなにはまだまだ未来が続いていたのに…
悲しいお話です
なんだか関係ないのに長くなりました
ごめんなさいm(__)m
花亀
2009/03/19 5:32 PM
花亀ちゃん、こんにちわ。

身近でそんな悲しい事故があったんですね。自殺された女の子、車の所有者だった方はもちろんのこと、後ろに座っていらした方のご冥福をお祈りします。

私は逆に映画のほうは見てませんが、本ではミージシャンの夢を絶たれた主人公の弟が獄中の中、歌を歌うのに声が出ない…声が出ない…という終わり方をしています。

そしてあまり登場はしませんが、犠牲者の息子さんも、母が殺された場所へ新しい家を建てて好奇の目にさらされながら生きてこられたんだろうなと思うと、またまた泣けてしまいました。

今の世の中、いつ犠牲者になってもおかくないし、逆もしかりですね。本当にいろいろ考えさせられる本でした。
2009/03/19 6:34 PM
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