まほろ駅前多田便利軒【読書】


著者:三浦しをん

総評:★★★★★+A

多田は便利屋を営む経営者。その正確な在庫管理と完璧な経理計算のお陰でなんとか毎年黒字で経営を続けている。そんな多田便利軒へ行天がひょんなことから転がり込むことに。いらい、多田便利軒の周りでは薬や娼婦、殺人者の友達など怪しい人が集まるように…。物語としては4つくらいに分けてあって、それぞれ話が独立しているのだけど、登場人物が共通しているので、4つがつながった長編と思ってもいいと思います。

行天は時々驚くほど凶暴になるのですが、どこか憎めない魅力を振りまきます。そして言ってる事が、案外的を得てるというか、現実をズバッと言い放つんですね。だから頭は良いんだなぁって思います。一方の多田は、どこか物事を難しく考え過ぎるところがあるのです。昔あった出来事。それがずっと多田を苦しめている。忘れようとしても忘れられないこと、それは何なのか。

1番のテーマは一度壊れたものが再び元に戻るか?という事です。これには2つ意味があって、ひとつは肉体的。実は行天は学生の時、事故で小指が切断された事がありました。幸いすぐ処理したために小指はくっついたのですが、多田は行天の指は決して離れる前の状態には戻らないと思ってます。一方指が離れた行天本人は、確かに動きづらいし、一度離れた部分は冷たいけれど、もんであげると元のように体温を取り戻すと言います。

これが、つまるところ作者の方が一番伝えたいことなんだろうなって思います。一度離れたものでも、失ったものでも、もう一度努力すれば手に入るもの―あとはその事に多田が気がつくかどうか。さあ、行天と一緒に多田を見守りましょう。
心暖かくなる物語 | comments(0) | trackbacks(0)
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